実験問題

7月8日(月) 午前9時〜午後2時 フロニンゲン大学化学教室 学生実験室でおこなわれた。実験の問題数は合計3題であり,実験問題の配点は40点。

フロニンゲン大学化学教室(1)

入り口が小さく狭そうに見えるが,非常に奥行きが深く大きな建物である。

フロニンゲン大学化学教室(2)

実験問題会場にもIChO34の垂れ幕が飾られている。

実験室入り口 

アルファベット2文字と数字の組み合わせが,国名と生徒の番号を表す。おなじ国の生徒が同室となり相談できないように配置される。たとえば,US-2はアメリカの2番目の生徒を示す。

実験の模様(1)

実験の模様(2)

実験室全景

 

実験問題の内容に関する詳細

 


 

実験会場の設備とMentorによる視察

 開会式の終了後,引率教員(Mentor)による,実験問題会場の下見がおこなわれた。フロニンゲン大学の化学教室学生実験室は一部屋あたり18名分の実験台をもつ。同じ仕様の実験室が,約230名の生徒を同時に実験させるだけある。(一部足りない分は同建物内の薬学部の化学実験室を使用したらしい)

 国際化学オリンピックのルールでは,すべての実験台がまったく同じ条件でなければならない。同時に230人分の実験を同一条件でおこなうだけの設備は,日本では用意できるのだろうか(将来,開催国となった場合)。前回インド大会では2グループに分割しておこなった様子である。

 Mentorは各実験室を回り,自国の各生徒に割り当てられた実験台に実験器具が確かに備え付けられているかどうかを確認する。また,ここで実際にどのような器具が用意されているか,実験室内の様子がどのようになっているかを確認しておくことは,翻訳の作業を正確に,わかりやすく行なうために重要である。

NZ=1: ニュージーランド1番の学生の実験台を意味する。

入念に実験器具をひとつひとつチェックする韓国のMentor(左)

ウルグアイのMentor

台湾のMentor(左),TW-3(台湾)の実験台(右)

実験器具と設備

 実験にはマイクロスケール実験器具キット(1)が各実験台に準備され用いられる。実験室の両脇には十分な数のドラフト(2)が設置されている。さらに,電子天秤やエバポレーターなども排気装置が完備していて,環境には十分に配慮されている(3)。
 今後,国際化学オリンピックではマイクロスケール実験キットを用いておこなう可能性が高いので,日本での代表訓練などにも準備して利用していくことが望ましいだろう。

(1) マイクロスケール実験キット

(2)ドラフト,薬品戸棚

(3)エバポレーターや電子天秤にも排気装置が完備

各種分析装置,共通器具など