IChO34 開催に向けて,オランダは3年間かけて準備をしてきたという。組織委員長 Jan Apotheker 教授(フロニンゲン大学化学科)が率いる。IChO に関わるスタッフの人数も莫大である。 IChO は単にフロニンゲンだけの特定大学,特定地域のイベントであるとか,化学の分野に限定するという小さな組織がおこなうのではなく,地域や分野を大きく越えた一大国家事業という認識が強く感じられる。現役閣僚である,Annemarie Jorritsma-Lebbink 経済相兼副首相は閉会式においてメダルのプレゼンターを務めた。国をあげてのイベントであることが伺われる。
生徒に対しては,57の参加国ごとに一名のガイドが付く。日程の大部分を引率教官と離れ生徒のみの行動となるため,世話役としてのガイドの役割は重要である。これらのガイドは,過去に国際化学オリンピックに参加した経験のある学生,およびMTRO と呼ばれる旅行業務の専門学校に通う学生があたる。
広報担当の Wouter Couzijn
は日本語が少しできるということで日本オブザーバーの担当者を兼ね,親身に世話をしてくれた。彼の日本チームの取材記事が
Catalyzer の No. 6 (7月7日号)で紹介された。Wouter
は,2001年に約半年ほど日本の富士通で研修を務めた経験があり,現在はオランダのIT関連のベンチャー企業に勤める。大学では物理を専攻し,高校時代には物理オリンピックに出場した経験を持つ。弟の
Erik に勧められIChO スタッフに加わった。Catalyzer No 11 (7月12日号,2ページ)にも
Wouter の面白い?日本語が載っている。
Erik Couzijn
はアムステルダムの大学に通う大学生で,この春大学を卒業し秋からは大学院に進学する予定である。国際化学オリンピックの第29回カナダ大会,第30回オーストラリア大会(1997,1998)のオランダ代表に選ばれ,銀メダルを獲得した経験がある。大学でも化学を専攻し,現在は5配位の有機ケイ素化合物の合成と構造に関する研究を専門としている。
生徒や引率教員たちの公式日程の合い間のエクスカーション担当者(写真左)は,退役軍人のボランティアである。アムステルダム近郊の小都市に在住し悠々自適の生活を送っているそうだ。化学とはまったく無縁であるが,IChO に関心を持ちスタッフに参加したという。さすがに軍人であり,アムステルダム市内観光ツアーの統率力は見事なものであった。現役時代に自衛隊視察のために来日した経験があると言っていた。
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MTROのガイド(左),各参加国の生徒の担当に加え,引率教員のバス移動やレクリエーションなどに同行するスタッフもMTROの学生が務める。 |
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お世話になった,Wouter Couzijn (左)と弟のErik (右の右)。 |
われわれのグループ(約20カ国くらい?)を担当したスタッフの一人は,中国系のシンガポール人でオランダに留学中。日本のアニメが大好きで,自慢の漫画をメモパッドのウラに書いてくれた。(左) セーラームーンも大好き!(右) |
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IChO34 では多くの企業がスポンサーとなっている。Shell, AKZO といった有名化学メーカーにはじまり,オランダの数多くの企業が援助しているらしい。スポンサーのロゴは,大会期間中毎日発行されたニュースレター,Catalyzer の最後のページに毎回,掲載されている。
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